コンイベ的英語
2007年02月27日 コンイベ的英語
昨日の事ですが、今来日公演しているミュージカルCHICAGOの仕事をしていて、仕事に英語の必要性を改めて痛感している卒業生からメールがありました。
何でも彼女は今年の五月にカナダに語学力アップのため短期留学をするとの事。羨ましいとともにその行動力には感心させられました。
そこで不定期ではありますが、不肖私(って誰でも良いよね!)がこのブログで紹介するコンイベ的英語講座をブログでアップしたいと思います。私の場合はまともに英語を勉強していないので、教科書や英会話教室などで習うような英語ってわけにはいかないんだけれど、直接外人クルーなどとやり取りする場合(特に会話やメール)に英語でのやり取りが出てきますので、その時の表現方法やニュアンス、専門用語などを紹介したいと思います。
かなりくだけたカンジが多いと思います。それは日本語でも同じで、普段みんながコミュニケーションをとる時に使っている言葉って、教科書に載っている表現や手紙のような表現(いわゆる文語)ではなく、口語表現ですよね?さらに友達同士ともなればもっとくだけたり、流行語があったり、老若男女それぞれによって違う表現を使いますよね。もちろん業界用語も数知れずでしょ。そんな中から代表的なものからマニアックで面白いものまで色々紹介していきたいと思います。
まず一発目は『スタンバイ ゴー!』『 Ready...and...Go!』です。
何でも彼女は今年の五月にカナダに語学力アップのため短期留学をするとの事。羨ましいとともにその行動力には感心させられました。
そこで不定期ではありますが、不肖私(って誰でも良いよね!)がこのブログで紹介するコンイベ的英語講座をブログでアップしたいと思います。私の場合はまともに英語を勉強していないので、教科書や英会話教室などで習うような英語ってわけにはいかないんだけれど、直接外人クルーなどとやり取りする場合(特に会話やメール)に英語でのやり取りが出てきますので、その時の表現方法やニュアンス、専門用語などを紹介したいと思います。
かなりくだけたカンジが多いと思います。それは日本語でも同じで、普段みんながコミュニケーションをとる時に使っている言葉って、教科書に載っている表現や手紙のような表現(いわゆる文語)ではなく、口語表現ですよね?さらに友達同士ともなればもっとくだけたり、流行語があったり、老若男女それぞれによって違う表現を使いますよね。もちろん業界用語も数知れずでしょ。そんな中から代表的なものからマニアックで面白いものまで色々紹介していきたいと思います。
まず一発目は『スタンバイ ゴー!』『 Ready...and...Go!』です。
意味は誰でも分かると思いますが、簡単いうと『ヨーイ、ドン』ということです。
辞書を引くと、『位置に着いて、ヨーイ、ドン』はReady! Steady! Go!とか、スポーツ、特に陸上などではOn your marks! Get set! Go!と言います。ここまでは英語の先生などが教える領域。
コンイベ的にはどこでこれを使うかを説明しますね。
特にロック系のコンサートの照明で、それぞれのメンバーに当てているピンスポットのタイミングをバッチリそろえる為にこの合図を出します。この事を日本ではPin Cue と言っています。
英語では『Follow Spot Cuing』
具体的にはどんなカンジで使うかというと、例えばイントロはみんなで赤の照明、A meloになったらVocalは目立つように白(日本ではナマで#W、英語ではnon colorで#N/Cと表記します)他のピンスポットは消すという指示を出すとすると、
「オールピンスポット、カットアウト、スタンバイ・・・・・・ゴー!」となります。
細かい点は国はもちろん、オペレーターの個人個人の違いがありますが、万国共通なのはゴー!を言うタイミング。必ずゴー!を言われた一拍後のタイミングで消すという事。言い換えれば、何かをして欲しいタイミングの必ず1拍前にゴーを言うのです。そう言う取り決めをしているので、曲のテンポがスローだろうが速かろうが、何語で歌われていようが(そもそもインストの場合は歌なんてないし)、これなら完璧にタイミングが合うのです。
ですので照明スタッフは必ず体のどこかで一部で(ピンスポットの場合は全身だと出ている明かりまでもが揺れてしまう!)ずーっとリズムを取り続けているのです。なのでリズム感の良さは要求されます。
いわゆる普通の4ビートや8ビートのロックやポップス、ラウドパンクなんかは考えないでも良いですが、これが変拍子バリバリのプログレやいつ始まっていつ終わるか分からないジャズ、意外と日本人が苦手な16ビート主体のファンク系のものになるとちょっと慣れが必要です。うちの学生なんかも普段聴いている音楽とノリが違うものなんかは、かなり苦戦していますね。結果的には曲を聴き込みまくり、頭で覚えるというよりは体に馴染ませようと頑張っています。
そういった意味でも楽器をやっている(この場合楽器は何でもかまわないし、上手い下手も関係ない)ことは大いに役に立ちます。強いて挙げればリズム系の楽器が良いとは思いますが。
日本では大抵Vocalにピンスポットを当てている人が他のピンスポットオペレーターに対してCueを出します。ワールドツアーの場合は卓をオペレートしている人が、ピンスポットをやっている人全員に対してCueを出します。そう言った細かい違いも理由なども面白いですが、それは入学してきた時にでもじっくり説明しましょう。
ちなみにピンスポットも和製英語(実は日本のメーカーの商品名)なので、外人には通用しません。本来は『Follow Spotlight Operator』になります。
このCueで複数のピンスポットと全部の明かりがバッチリタイミングがあった時の、気持ち良さは何とも言えないものがあります。ましてやライブの最後などでアーティストがかき回し(いわゆるジャ〜〜〜〜〜〜〜〜ンとやっているところ)でお互いがアイコンタクトをとっていて、最後にジャン!!を決める所、照明もタイミング合わせでバッチリ決まった時などは、ホントにアーティストとの一体感を実感出来ます。
ギターソロなどに気合いを入れて入るギタリストのカッティングやスライド、エフェクターを踏むタイミングなどをバッチリ捉えたとき、そのギターソロがめらんめらんに燃え上がり、最後の一音を粘りに粘ってのばして音がフェードアウトするのに合わせて照明を消していくとき、ホントにこの仕事の快感と言える部分が潜んでいます。
それが国境を越えて外人クルーなんかとバッチリ合うと、結構感動モンです。
もし皆さんが電車に乗っている時などに、ヘッドフォンで音楽を聴きながらブツクサブツクサ言っていて、思わず『Go!』なんて声が出てしまっている人を見かけたら、それは間違いなく照明さんです。「なーんだコイツ!?」なんて白い目で見られてしまうものですが、これを読んでくれた人だけでも『あー、一生懸命Cue出しの練習してんだなー』と温かく見守ってやって下さい。
次のコンイベ的英語もお楽しみに。
辞書を引くと、『位置に着いて、ヨーイ、ドン』はReady! Steady! Go!とか、スポーツ、特に陸上などではOn your marks! Get set! Go!と言います。ここまでは英語の先生などが教える領域。
コンイベ的にはどこでこれを使うかを説明しますね。
特にロック系のコンサートの照明で、それぞれのメンバーに当てているピンスポットのタイミングをバッチリそろえる為にこの合図を出します。この事を日本ではPin Cue と言っています。
英語では『Follow Spot Cuing』
具体的にはどんなカンジで使うかというと、例えばイントロはみんなで赤の照明、A meloになったらVocalは目立つように白(日本ではナマで#W、英語ではnon colorで#N/Cと表記します)他のピンスポットは消すという指示を出すとすると、
「オールピンスポット、カットアウト、スタンバイ・・・・・・ゴー!」となります。
細かい点は国はもちろん、オペレーターの個人個人の違いがありますが、万国共通なのはゴー!を言うタイミング。必ずゴー!を言われた一拍後のタイミングで消すという事。言い換えれば、何かをして欲しいタイミングの必ず1拍前にゴーを言うのです。そう言う取り決めをしているので、曲のテンポがスローだろうが速かろうが、何語で歌われていようが(そもそもインストの場合は歌なんてないし)、これなら完璧にタイミングが合うのです。
ですので照明スタッフは必ず体のどこかで一部で(ピンスポットの場合は全身だと出ている明かりまでもが揺れてしまう!)ずーっとリズムを取り続けているのです。なのでリズム感の良さは要求されます。
いわゆる普通の4ビートや8ビートのロックやポップス、ラウドパンクなんかは考えないでも良いですが、これが変拍子バリバリのプログレやいつ始まっていつ終わるか分からないジャズ、意外と日本人が苦手な16ビート主体のファンク系のものになるとちょっと慣れが必要です。うちの学生なんかも普段聴いている音楽とノリが違うものなんかは、かなり苦戦していますね。結果的には曲を聴き込みまくり、頭で覚えるというよりは体に馴染ませようと頑張っています。
そういった意味でも楽器をやっている(この場合楽器は何でもかまわないし、上手い下手も関係ない)ことは大いに役に立ちます。強いて挙げればリズム系の楽器が良いとは思いますが。
日本では大抵Vocalにピンスポットを当てている人が他のピンスポットオペレーターに対してCueを出します。ワールドツアーの場合は卓をオペレートしている人が、ピンスポットをやっている人全員に対してCueを出します。そう言った細かい違いも理由なども面白いですが、それは入学してきた時にでもじっくり説明しましょう。
ちなみにピンスポットも和製英語(実は日本のメーカーの商品名)なので、外人には通用しません。本来は『Follow Spotlight Operator』になります。
このCueで複数のピンスポットと全部の明かりがバッチリタイミングがあった時の、気持ち良さは何とも言えないものがあります。ましてやライブの最後などでアーティストがかき回し(いわゆるジャ〜〜〜〜〜〜〜〜ンとやっているところ)でお互いがアイコンタクトをとっていて、最後にジャン!!を決める所、照明もタイミング合わせでバッチリ決まった時などは、ホントにアーティストとの一体感を実感出来ます。
ギターソロなどに気合いを入れて入るギタリストのカッティングやスライド、エフェクターを踏むタイミングなどをバッチリ捉えたとき、そのギターソロがめらんめらんに燃え上がり、最後の一音を粘りに粘ってのばして音がフェードアウトするのに合わせて照明を消していくとき、ホントにこの仕事の快感と言える部分が潜んでいます。
それが国境を越えて外人クルーなんかとバッチリ合うと、結構感動モンです。
もし皆さんが電車に乗っている時などに、ヘッドフォンで音楽を聴きながらブツクサブツクサ言っていて、思わず『Go!』なんて声が出てしまっている人を見かけたら、それは間違いなく照明さんです。「なーんだコイツ!?」なんて白い目で見られてしまうものですが、これを読んでくれた人だけでも『あー、一生懸命Cue出しの練習してんだなー』と温かく見守ってやって下さい。
次のコンイベ的英語もお楽しみに。
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