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武道館に行った事ありますか?

2006年04月13日 武道館に行った事ありますか?

 『行った事ある?』と書いていますが、本校学生や卒業生はほぼ100%行った事があるのです。なぜならうちの入学式は武道館で行っているからです。
 その『武道館』と言えばライブの殿堂。昔程のステータスはなくなったのかもしれないけれど、アーティストなら誰でも憧れるステージである事は間違いありません。その昔私も一応ステージに立ってギターまわし何ぞしちゃってでオーディエンスを熱狂の渦に引きずり込む事に憧れてみたりしました。
 この武道館で行われたライブには名演が数知れず。考えてみればごく当たり前の話なんですけれどね。アーティストからしてみたらメモリアルとなるライブを行っている場合がほとんどだったりします。そういった場合は映像資料等に残してセルビデオやDVDとして、ファンにはとても嬉しいプレゼントにもなりうるわけです。
 その武道館、実に様々なアーティストがやったわけです。でもこのブログでは武道館で行われたライブを取り上げるのはこれが初めて。それは入学式の為に取っておいたのです。どのアーティストのライブを取り上げるかは相当悩んだ結果、選んだものは・・・
THE 8TH OF ACE 〜8th ANNIVERSARY SHARISHARISM ACE〜 / 米米クラブ

 皆は知っているのかな?一世を風靡していた頃、最も入手困難なチケットといわれた(でもこれって良く言われているよね?)アーティスト。皆の中ではすっかりミュージシャンという意味合いのアーティストではなく芸術家としての地位が確立された感のある石井竜也は知っているよね?その彼がカールスモーキー石井というリングネーム!?でイニシアチブをとっていた、バンドかユニットかプロジェクトか?という団体。今月タイミング良く復活する事もあって実にタイムリーな選択だと思ったんだけれど、彼らのストイックさ!?により延期。でもこのビデオを選んだ理由がいくつかあるのでズラズラ書いてくね。

 米米クラブはこのライブの時に8連チャンで武道館ライブを行っているんだけれど、彼らが武道館でやったのはこの時だけ。その時のライブをビデオにしたのがこれなんだけれど、このライブが実にコンサート・イベント科に相応しいくらいのコダワリをもっているんだわ。
 まず凄いのがライブ全体のコンセプト。武道館で行われた全てのコンサートの中で、唯一とっていいものがあってさ。それは天井からぶら下がっている国旗をセットの一部として見立てたというステージデザイン。そう日の丸ですな。あれの大きさって100畳ほどあるんだけれど、あれは如何なる時でも外せないものなんだそうで。当たり前と言えば当たり前だけれど、色々なアーティストが様々な趣向のライブを繰り広げた場合、そのステージセットにマッチする事は間違いなくなかったはずだよね。もっともそんな事考えた事ある人すらいなかったと思うんだけれど。それを米米は考えて、ステージセットから衣装、照明に至るまで全て紅白を基調としたものを打ち出してきた。それであの日の丸も浮かない様にと考えたんだって。
 さらに一番このビデオをお勧めする理由。それはこのライブビデオがまさに『ライブビデオ』だって言うこと。普通ライブを映像や音源で市販する場合は、いくら何でも『こりゃまずいっしょ!』というところは、何らかの手直しをしたりカットしたりしているもの。ところがこのビデオはカットするどころか、わざわざ解説書がついていて、どこで誰がダンスをミスしたとか歌詞を忘れたとか、演奏を間違ったとか、ちょっとあわてているとかが全部克明に書き記してあるんだよね。しかも本番の時のランニングタイムまで書いてあるんですわ。中身の一つを書いてしまうと、

18:44:07 石井・歌詞ごまかし
♪oh バンビーノ
君にサルーテ・レガーロ
こ・・ 忘れない

こ・・の部分の正解は(決して) ところが2コーラス目の同じ小節の歌詞(こんな)の(こ)ガ口をついて出てしまい、アッと思ってあとの2文字を歌っていない。
心境◎しゃーない。気にするな。

18:45:06 ボン・ベース空弾き
当然弾くべき音を1音弾き損なう。
心境◎一度間違えれば、もう気が楽。ヘッチャラヘッチャラ。最終日だし、前日良ちゃん(Dr)とのコンビネーションがイマイチだったから知らぬ間に意識してたんだろうな。でもこれで肩の力も抜けていいプレイが出来るはず。早めに間違えて、逆に良かったじゃないか。

 てな感じのライブ感覚、素っ裸状態。全編に渡ってこの細かさで解説されているんだよね。これを出すアーティストの気持ちを考えると、エラい度胸だよね。もちろんエンターテイナーとして超一流の米米なので、ショーとしても面白い演出が満載。177分のライブも決して長さは感じさせないよ。

 この手の期間限定復活というのは、解散後のの個々の活動が鳴かず飛ばずのアーティスト、ほとぼりが冷めた頃に同窓会的に集まっていたりする。ファンもそれ以来ライブから足が遠のいていたいするのが、ノスタルジーに浸る為に開場に足を運んだりというのがパターン。 こういうのって個人的には興ざめしちゃってお仲間にはなりたくないんだよね。でも米米は見でみたいかなという気がしてる。カールスモーキー石井さん、芸術家として進化し続けているからね。今の技術や機材等があれば、更に期待出来るもんね。皆もチャンスがあれば是非楽しんでちょーだいな。

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